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和装の場合、花嫁は白無垢と呼ばれる真っ白な花嫁衣装を着ますね。
”白”という色は、現代では真っ白のまま嫁ぐ、
相手の家の色に染まるようにという説明が一般的です。
しかし、実は本来の意味はそうではありませんでした。
古来、日本では色や模様はそれだけで意味を成すと考えられていました。
赤色はエネルギーが強く、
隙のない麻の葉やカゴメの模様も魔を退散させると信じられ、
厄除けに使われていました。
和装の結婚式は、白無垢を着て綿帽子をかぶります。
綿帽子の下には”角隠し”があります。
”角隠し”は分金高島田結った髪の上に飾る白い帯状の布のこと。
”角”を隠しているわけです。
”角”のはえたものは鬼、鬼はあの世のものの象徴です。
白無垢を着て綿帽子で顔を隠してお墓参りにいくのは、
死んだ人が帰ってくるのと同じ。
それが、次に色打ち掛けに着替えて出てきた時点で”角隠し”が取れます。
”角”がなくなり、生まれ変わるのです。
色打ち掛けの赤色は生まれ変わった赤ちゃんであり、血液の象徴。
その赤い色を身体に取り入れて甦るわけです。
お色直しで赤い色打ち掛けを着る意味がここにありました。
ですから白い衣裳を着たら、赤い色の衣裳も着る。
もしくはどこかに赤い色を使う。
でないと、生まれた家のことして死んで、
嫁いだ先でも死んだまま鬼でいることになるので、
嫁ぎ先でうまくいかなかったり、
かかぁ天下になるといわれていたようです。
自分が生まれた家の娘としてはいったん死に、
そして新たに血を入れて甦り、嫁ぐ家で生きるという考えです。
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結婚式は、一生のなかでもとても大切な儀式。
特に女性にとってはそうですね。
嫁ぐということは、このように一度死んで生まれ変わって
新しい家で生きていくという覚悟が必要ということでしょうね。
昔の人はその時その時を真剣に生きていますね。
覚悟が違うか。
今のように流されないですね。
そう、自分できっちりと覚悟を決めて行っているのですね。
日本人の心なんです。